海外移住就業者(香港)がFIRE到達を達成するための道筋を考える!香港居住のメリット・デメリット

FIRE投資

こんにちは。”ぜろぐら”です。

今回は平凡海外リーマンが香港からサイドFIREを実現する方法を考えてみたいと思います。

日本とは違い香港はタックス・ヘイヴンですので、その特徴を使えば有利に進めることができるはずです。

また香港はお隣の中国内地からの影響を受け不動産価格は高騰しており、ここも大きな特徴で利用可能です。

私の目標は2030年に5000万円の資産を作ることです!(入金力は普通^^;)

タックス・ヘイヴンとしての利点

まずはタックスヘイブンとしての利点を見ていきましょう。ックス・ヘイヴン(Tax Haven)とは法人税や所得税の税率が極めて低い地域のことを指します。有名なところではスイス、香港、シンガポール、バハマ、ケイマン諸島などです。税率が低いという点では魅力的ですが、その一方で法人の租税回避のためにペーパーカンパニーが多くあるなど負の側面もためにクローズアップされます。

税率が安い

所得税

 所得税が安いです。日本の所得税率をあまり覚えていませんが香港は最高でも15%、実際はいろいろな控除がついて来ますので、実勢5~10%程度ですみます。特に累進課税制度である日本はじめ先進国の裕福層の人にとってはメリットが大きいですよね。

 香港は毎年夏(7~9月ころ)に前年度の所得報告をして、冬(1~3月頃)に納税します。これらの作業は会社ではなく、個々人で実施しないといけませんので大事なイベントです。(私は当初これを知らなくて遅延手数料を取られそうになりました・・)

 また面白いのが、香港の多くの会社でこの所得税支払いのためだと推察しますが、12月にはダブルペイの制度が多くあります。読んで字のごとく給与が二倍で振り込まれます。私は当初日本人的給与感覚でしたので、ダブルペイの制度を知らずにスルーしてしまいましたが、要求すればよかった・・(T_T)

消費税

 消費税(VAT)がかからないです。日本は最近10%まで税率が上がってしまいましたが・・お店で見た通りの値段で購入が可能となります。高額な買い物のときは特に助かりますね。

 でも日本とは違いレストラン他のサービス業では値段とは別にサービス料(Service Fee)が10%くらい加算されることがありますので、その点は注意が必要です。私も最初レストラン外食したときに気づきました。

キャピタルゲイン税

 日本では株や債権の値上がり分について20.315%のキャピタルゲイン課税がかかりますが香港ではこれがありません。ですので資産運用としては非常に有利であり、利益を最大化できます。

 日本でもNISAやIDeCo等の投資に対する税制優遇措置がありますが制限もありますよね。香港ではキャピタルゲインとインカムゲイン共に課税がありませんので、香港の多くの方は大小あれど多くの方が投資をしているという印象です。なお米国株の配当金は米国側の税制度で約30%ほど自動的にひかれてしまいます。米国株をするのであればキャピタルゲインねらいが効率がいいです。

金融商品が豊富

 香港では金融商品が多くあります。投資に対する課税が上記記載した通りありませんのでその点有利ですし、かつ世界中の投資先が開かれており、特に投資信託(ファンド)のサービスが多いと感じます。

 こうした基盤もあってか香港での年金制度はいわゆる確定拠出年金型のMPFという制度があります。米国の401Kとほぼ同義となり、毎月給与のなかから決まった額が強制的に運用に回されます。受取可能な65歳まで継続運用するか、香港から離れるときに引き出しが可能です。この運用については提携している会社で投資信託のプランがありますので、自身で選択することが可能です。

 ちょっと横道にそれますが、HSBCにお金を入れておけば、世界中大抵の場所で引き落としが可能です。日本の銀行ではそううまくは行かないとおもいますが・・香港にお金をおいておくとグローバルな視点では利便性が高いです。

中国内地のお隣としての利点

つづいて中国のお隣としての香港の利点について考えてみたいと思います。

不動産価格の伸び

 中国内地の方は非常に不動産投資に積極的であり、1997年の香港返還後は内地のお金が流入してきてぐんぐんと不動産価格が伸びています。30平米に満たないミニマンションが1億円を超えていたり・・とバブルの様相を呈していますが、不動産価格は一昨年の反政府デモや昨年のコロナ不況を経ても多少の調整はあったものの引き続き堅調です。

 香港の不動産価格は世界でもトップクラスに高いので、たしかに賃貸という面で言えば非常につらい思いをします。しかし一度購入してしまえば資産価値がなかなか下がらずに、中国内地からの需要にも助かって徐々に上昇していく展望です。香港不動産についてはまた別途深堀りします。

 日本では新築の家も一度住んでしまえば、すぐに資産価値がさがりますが香港ではそうではありません。うまく不動産と付き合うことで資産形成の一助になり得ると考えます。

深センを通じて中国内地へアクセスしやすい

 中国も昨今経済発展がめざましく物価も上昇してきましたが、それでもまだ香港ほどではありまません。香港から中国内地へは深センへの出入国ポイントを通って気軽に移動できます。深センへは場所にもよりますが大体1時間~1時間半くらいですぐにいけますので、少し遊びに行ったりするのであれば比較的物価の安い深センを利用することもできます。

 深センは急激な経済発展で中国内でも物価高傾向ですが、フェリーにのれば珠海にもいけますし、二年前に開通した高速鉄道を使えばさらに内地の都市にもアクセスできます。例えば東莞や広州、もっと奥にも行くことができます。

 先に紹介した書籍”FIRE最強の早期リタイア術”でもありましたが地理的アービトラージを利用するイメージです。一部物価の安い地域を利用することでコストを平均的に押し下げることが可能です。

もちろんデメリットもあります・・

 ただしやはりデメリットもあります。

 はじめに何よりも物価が高過ぎます!それは不動産価格が高いことに尽きるのですが、日本の少なくとも2倍は(下手したら3倍くらい)するイメージです。私も何回か香港内で引っ越しを繰り返していますが、有効面積が10平米くらいの激狭アパートを賃貸しても日本円で6~7万円/月くらいしました・・私が今住んでいるマンションは郊外の27平米ワンルームを購入しましたが、これも7,000万円くらい(ローン含めると9千万円近く)します。こうした不動産価格の高騰が様々なモノやサービスに転嫁されていますので、不動産価格だけでなく食料品や日用品、外食なども含めて非常に高いです。(勝手な肌感覚ですが大体日本と比較して1.2~1.5倍くらいかと感じています)

 次に貧相な社会保険が挙げられます。日本のように健康保険制度が広く便利ではありません。一応公立病院があり、料金は格安で見てもらうことができますが、いつも中高齢者でいっぱいですので、小・中の病気ではほとんど見てもらうことができません。ですので別途市立病院で見て貰う必要があり、その分をカバーするために別途個人加入保険を用意する必要があります。

 最後にカントリー・リスクがあります。一昨年の反政府デモ、そして昨年の国安法制定と政情は不安定な状態で、今後より中国色が強まることが予想されます。2047年までは一国二制度を維持することを約束していましたが、今後はなし崩し的に中国の制度が香港に適用される可能性があり、タックス・ヘイヴンとしての利点が縮小もしくは消滅する可能性があります。

まとめ

 正直なところ物価が高い香港で平凡リーマンが資産を形成していくことは簡単ではありません。実際香港に住んでみると、中間所得層が非常に辛い思いをします。富裕層はタックス・ヘイヴンの恩恵を最大限に享受することが可能ですし、低所得層は政府系住宅の申請を通じて、住居費を抑えることができます。(毎月15万円程度の所得を下回る場合は安い政府系住宅への入居申請ができます。倍率は高いので簡単ではありませんが・・)中間層は高い住居費を負担しながら資産形成をしなければなりません。

 しかしデメリットをなるべく抑えて、メリットを最大限に活かせば、まだ直近10年~15年間はチャンスがあるのではないかと考えています。茨の道ではありますが、有価証券や不動産の利用をとおしてFIを達成したいですし、また海外で悪戦苦闘する、そんな日々の記録を残していきたいと思います。

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